CVCキャピタル・パートナーズが評判通り、時計メーカのブランド性というものを長期的な視点から判断して経営戦略を構築してくれるのであれば大丈夫なのでしょうが・・・
しかし、こういった金融系&投資系の企業による買収劇は、買収した企業の状態を判断するのに数字を重視するケースが多いのもまた事実で、「即、利益!」に結びつかないメンテナンス部門などに何らかのメスを入れてコストカットを断行することになれば、これは問題です。
今までブライトリングの正規品を買ってきた人に対するクラブ・ブライトリングの待遇はそのままなのか・・・
まだ買収して間もないだけにしばらくは結果は見えてこないでしょうが、年月を重ねていくごとにどうなるのかは誰にも読めない事なのでは・・・と思います。
僕は以前の記事でも書いた記憶があるのですが、ここ数年のブライトリングの企業努力は相当のものであったのだろうと思います。
外装のクオリティーをかなりのペースで向上させ、並行して自社ムーブメントの開発、そしてマスコミを徹底的にプッシュしたPR活動・・・。
この3つを同時に、2000年代に入ってからかなりハイペースで行なってきたため、ブライトリングのブランド性が上がったのはもちろんだと思うのですが、メーカーとしてのブライトリングにとっての負担も非常に大きなものだったのでは・・・と思います。
結果としてブライトリングが生み出す時計は素晴らしいものになりました。
僕自身の今まで時計に触れてきた感触では、メジャーブランドの中で外装の仕上げの質、ムーブメント、使いやすさなどの観点からトップブランドを3つ挙げろと言われたら、ロレックス、IWC、ブライトリングになります。
もちろん他にも素晴らしいメーカーはいっぱいあるのですが、メジャーブランドたるものまず実用に耐えるものでなければならない。
そして雲上には及ばなくても仕上げは水準以上であり、使いやすく、仕上げの質もいいとなると少し飛び抜けてロレックス、そして技術屋集団のIWC、最後に生産するモデルの多くに自社ムーブメントを搭載し、外装の質も標準以上であり、知名度も最近上げてきたブライトリングがくるのです。